メダカはとても増やしやすい魚種なので、繁殖に挑戦する人も少なくありません。
その際、順調に卵を産んでいるにも関わらず思ったように増えない、といった意見を多く見かけます。
その原因の一つが「共食い」です。
生まれた卵や稚魚を食べてしまうため、対策しないと上手く増やすことができません。
そこで今回は、メダカの共食いを防ぐ方法をご紹介します。
AQUAさん
メダカの共食いとは
メダカの共食いとは親メダカが稚魚や卵を食べてしまうことです。
メダカは自然下ではボウフラやミジンコといった小さな生き物を捕食します。そのため、小さな卵や稚魚を餌と判断して食べてしまうことは珍しいことではありません。
また、複数の稚魚が成長すると、どうしても成長スピードに差が出てしまい大きな個体と小さな個体が現れます。その場合も共食いしてしまうことがあるので対策が必要です。
メダカの共食いを防ぐ方法
メダカが共食いしてしまう場合は成長段階によって対策する必要があります。
パターンは大きく分けて2つです。
- 親が卵や稚魚を食べる
- 大きな稚魚が小さな稚魚を食べる
それぞれ対策が異なるので、繁殖に挑戦する場合は押さえておきましょう。
親が卵や稚魚を食べる
共食いで最も多いのが、親が水草に産み付けた卵や孵化した稚魚を食べてしまうケースです。
対策として隠れ家になる水草をたくさん入れるという方法もありますが、確実な方法とはいえません。卵の状態ではあまり目立たなくても、卵から孵化すると親メダカと同じ場所を泳ぐようになるため、どうしても共食いが起こります。
これも防ぐためには“隔離”が最も効果的で、方法は「同じ水槽で隔離」「別の容器に隔離」の2つです。
同じ水槽で隔離する場合
ジェックス メダカ元気 育成ネット角型
新たに容器や水槽を用意することが難しく、同じ水槽で隔離したい場合は「セパレーター」や「稚魚育成ケース」を使用する方法があります。
セパレーターは水槽を板で仕切ることで親メダカと分けることが可能です。卵を移動させる場合は傷つけないよう水草ごと移動させましょう。ただし、稚魚を完璧に仕切ることは難しく100%確実な方法とはいえません。
一方、水槽や容器に貼り付けたり浮かべたりなどする稚魚隔離用のケースは高確率で隔離することができます。
アクリルやネットタイプがあるので、飼育容器や卵・稚魚のサイズに合わせて使い分けましょう。
別の容器に隔離
違う容器に卵や稚魚を移動する方法で、共食いされる危険性がない最も効果的な方法です。
親がいる水槽とは別に飼育容器を作って飼育します。親メダカや稚魚が侵入することはありませんが、新たに場所を用意しなければならないうえに水質管理も必要になるため、手間は増えます。
飼育水は一から作ると面倒なので、親メダカがいる水槽のものを使うと良いでしょう。
大きな稚魚が小さな稚魚を食べる
親メダカと稚魚を分けていても、成長速度の違いで稚魚同士が共食いしてしまう場合です。
この場合は大きな稚魚と小さな稚魚をサイズに分けて選別する方法が効果的です。細かく分ける必要はなく、大・小2パターンに分けて別々の容器で飼育しましょう。
メダカ自体は口が大きな魚ではないので、それほどシビアになることはありません。また、この状態で飼育していると次第に大きさに差が出てくるため、共食いが起こるほどサイズ差があれば、その都度選別する必要があります。
メダカ繁殖の基本!対策は万全に!
メダカの共食いを防ぐ方法では、
- 別の容器に隔離
- 同じ水槽で稚魚育成ケースを使って隔離
- 同じ水槽でセパレーターを使って隔離
この順に効果が高いですが、飼育環境にもよるため実践できる方法をおすすめします。
メダカの繁殖に挑戦するのであれば避けては通れない道なので、効率よく増やすためにも挑戦してみてください。

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