体の小さなメダカは、水槽にたくさん入れても平気な気もしますが、実はそうではありません。
水槽の容量にあまるメダカを入れてしまうと、水質が悪化したり餌が行き渡らなかったりと、悪影響をおよぼすことも少なくありません。そのため、メダカを健康的に飼育するためには水量に見合った数を入れることが大切です。
そこで、今回はメダカ1匹あたりに必要な水の量について解説します。
AQUAさん
メダカ1匹あたりに必要な水の量
メダカ1匹あたりに必要な水の量はおよそ1Lです。
水槽サイズで考えると以下の通りです。
- 30cm水槽=約12.96 L 約12匹
- 45cm水槽=約32.4 L 約32匹
- 60cm水槽=約64.8 L 約64匹
- 90cm水槽=約182.25 L 約182匹
ただし、これは水槽いっぱいに水を入れた値なので、底砂やレイアウト用のアクセサリーが入っているともっと少なくなります。
数が少ない分には問題ありませんが過密飼育はリスクが高いため、控えに入れると良いでしょう。
過密飼育がメダカに与える影響
水槽のサイズに見合わない数のメダカを入れる過密飼育は、メダカの健康に悪影響をおよぼすため、おすすめしません。
ここでは、過密飼育がメダカに与える影響について解説します。
水質の悪化
たくさんのメダカがいるということは、それだけ与える餌の量も増えます。
当然、フンや食べ残しの量も増えるため、水質が悪化しやすいです。水が富栄養化すると、魚が体調を崩してしまったりコケが発生したりと良いことはありません。
頻繁にメンテナンスしなければならないこともあって、手間も増えます。
栄養不足や酸欠になりやすい
過密飼育ではまんべんなく餌が行き渡らないので、栄養不足の個体が出てきます。
すべてのメダカに給餌しようとすると多くの餌が必要で、食べ残しが増えるのは必然です。また、数が多いほど酸素の消費量も増えるため、酸欠のリスクが高まります。
特に夏場は水温が上がりやすく、酸欠になりやすので要注意です。
ストレスがかかる
過密飼育ではメダカにかかるストレスが大きく、良い環境とは言えません。
人でも狭い空間に大勢が入るとストレスを感じますが、メダカも同じです。健康的に長生きしてもらうためにも、ストレスはできるだけ少ない方が良いので、過密飼育は避けた方が良いでしょう。
繁殖に適さない
過密飼育は繁殖にも向いていません。
ストレスはもちろん、産んだ卵や孵化した稚魚を周囲のメダカが食べてしまうため、効率よく増やすことは難しいでしょう。
また、特定の親をかけ合わせられないので、望んだ模様や体型のメダカを作出することもできません。
メダカを少ない水量でたくさん飼育する方法
水槽にたくさんのメダカを入れたい場合におすすめの方法をご紹介します。
基本的に過密飼育はリスクが高いので、どうしても必要なときに試してみてください。
水換えの頻度を増やす
食べ残しやフンによる水質の悪化を防ぐために、こまめに水換えしましょう。
ただし、一度に多くの水を換えると水質が急変してしまう可能性があるので、おすすめしません。定期的に1/3程度の水量を交換すると、魚に負担をかけることなく水質を維持できます。
ろ過フィルターのサイズを大きくする
ろ過フィルターのサイズを大きくする、もしくは性能の良いものを使うのも効果的です。
浄化能力が増して水質の悪化を防ぐことができます。また、ろ材の量を増やすとバクテリアが繁殖しやすい場所が増えるのでおすすめです。
メダカの数は適正量を守り過密飼育を避けよう
メダカは丈夫な魚なので、少し数が多くてもすぐに影響が出ることはありません。
しかし、長い目で見るとメダカの健康に悪影響を与えるリスクが高いので控えた方が良いです。
末永く元気に泳ぎ回ってもらうためにも、適正量を守って過密飼育を避けましょう。
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